晴れ、ときどき海と山

晴れ、ときどき海と山

ほんの小さな世界をおすそ分け

day4 野を越え丘を越え(日出→小倉)

いよいよ旅も最終日。

 

目が覚めたので、AM5時からスタート!

 

 

やっぱり朝が好きという話

 

霧の国道10号を北上する。



ちょうど8時を過ぎた頃、宇佐に到着。

誰もいない宇佐神宮を少しだけ散策する。

 

早起きが好きなのは、他人と行動時間が被らないからだ。

 

もちろん、お店が開いていないなど、逃してしまう機会もいくらかある。

けれど、小さな世界を独り占めする味を知ってしまうと、そんなデメリットは些細なものに思えてくる。

 

人の多い場所を避けるように田舎道を北へ進む。



穏やかな平野の向こうには、雲を纏った山々が連なっている。

あの向こうにはどんな町があるのだろう。

 

傾く心を傾いたままにしておくからこそ、またこの地を訪れようという気になれる。

 

穏やかな農道へ

 

幹線道路を回避し、京築アグリラインと呼ばれる農道へハンドルを切る。



広域農道の例に漏れず、緩やかなアップダウンが連続し、景色は次々と変化する。



遠くに海が見える。



ガイドブックには載っていない小さな神社。

どこにでもあると言えばそれまでだけど、つい引き寄せられる。

 

自転車で旅をすると、視野は広いのに、世界を見つめる倍率はうんと高くなる。

 

旅の終わり

 

大きな街が近づいてくる。

 

小倉には正午ちょうどに到着した。

 

自転車を分解し、帰りの新幹線に乗り込むと、心地よい疲労感に包まれた。

 

また、来よう。

 

そろそろ雪解けの季節なので、次は山をコンセプトにした旅もいいかもしれない。

 

背もたれに体を預け、早くも次の旅に思いを馳せる。

 

[おわり]